「いつか」ではなく「今」。
止まることなく前進し、行動しながら思考する。

今、私は複数の会社を経営し次々と新しいことをしています。
しかし最初から全てが上手くいっていたわけではありません。
学生時代は全く勉強ができなかったし、20代の頃も10年以上サラリーマンとして働いていました。
でも、自分の気持ちに正直になり、思い切って新しい領域に飛び込んで行動し続けた結果、ようやくここまで来ることができました。
これからも社員やお客様、協力会社様をはじめ関わってくださるすべての方々と共に、常に成長し続けていきたいと思っています。

私は不動産オーナー家系という恵まれた環境の長男として生まれました。
ですが勉強が大嫌いで、両親の期待に反して高校を中退し、いわゆる“不良”と呼ばれる仲間たちと好き放題暮らしていました。
当時景気の良かった震災復興作業の日雇いバイトで普通のバイトの倍以上を稼ぎ、それを遊んですべて溶かす、そんな日々でした。
19歳になったとき、ふと「このまま日雇いを続けていても、これが人生の天井かもしれない」と不安になりました。体力仕事でキツく、長くは続けられないし、どこまで頑張ってもこのまま月収60万円止まりだと思いました。月60万もあれば十分だと思う方もいるかもしれませんが、当時の私はそれ以上に使っていたので、満足できませんでした。
高校を出てやり直そうと決心して作業員を辞め、東住吉区の帽子製造メーカーで梱包・配達のアルバイトをしながら夜間高校に通いました。

しかし高卒の単位が取れる直前、私は二度目の中退をします。
ただ今度はとても前向きな決断でした。
アルバイト先の社長や常務が、すごく良い暮らしをされているのを目の当たりにして衝撃を受けたのです。その時代の一番の高級車に乗って、当時はまだ高額だった携帯電話を持ち、年に2回は海外旅行に出掛ける…。その姿は、これまで自分が思い描いていた「カッコ良さ」のイメージを大きく超えていました。
「俺が目指していたのは、これだ！」と確信し、ゆくゆくは独立しようと心に決めた私は、再び高校を中退して就職し、帽子の仕事、その業界を一つひとつ丁寧に覚えていきました。
ここでの10年間の経験が現在の私のベースになっています。
自由な社風だったので商品の企画、製造工程、海外の生産工場とのやりとりなど、全般に関わらせてもらうことができ、最終的には大好きなゴルフ関係のブランドを回って自発的に取引先の新規開拓をしたりと、将来の独立に向けて、たくさんの経験を積みました。

ところが30歳の頃、突然父が倒れ家業を手伝うことになり、帽子メーカーを退職し竹澤ビルに入社しました。
これが自分にとっての不動産業の始まりでした。
とはいえ、基本的にはビルオーナー業ですし、私は一介のサラリーマンという立場だったので、一連の業務を覚えたら、あとはその繰り返し。何もしなくてもお家賃をいただける安定したビジネスですが、正直、刺激はありませんでした。
「このまま平凡な日々を送りたくない」そう思った私は、銀行から500万円を借り入れ、アパレルOEM製造の会社『ジェイアンドジー』を立ち上げました。

アパレル製造業の経験はあったものの、0からすべて自分でするのとは全くの別物で、とても苦労しましたが、ただただ「できる」と信じて、コツコツと取引先の開拓を続けました。すると徐々に大きな取引先が増え、今では名だたるゴルフブランドのほとんどからお仕事をいただけるまでになりました。紆余曲折しながらやってきて、ジェイアンドジーは現在13年目になります。

竹澤ビルに入社してから3年後、父が亡くなり社長に就任しました。そこでアパレル製造業と並行して、不動産業の拡大にも力を入れはじめました。賃貸業を大きくしていくには新たな賃貸物件の仕入れが必要ですが、当時の私には物件を見る目も相場感もゼロ。
まずは不動産業界の勉強することから始めました。ジェイアンドジーの中に不動産部門をつくり、不動産買取のフランチャイズに加盟して経験を積みました。
不動産の目利きができるようになってからは竹澤ビルの事業拡大に加え、別会社を立ち上げて居住用マンションの開発・賃貸事業なども新たに展開しています。

正直なところ、まさか自分がこんな立場になるなんて想像もしていませんでしたし、こんなに多くのことができる人間だとも思っていませんでした。
でも、思い続けてやってきたら、いつの間にかかつて憧れた社長さんのような姿になっていたのです。
諦めずに行動し続ければ、目標は達成できるし、想いも実現できるのだと、私自身、身をもって知りました。
だから、今この文章を読んでくれている方も、もし心に思うことがあるのなら、私はその背中を強く押したいです。

他人を「あぁ凄いな」とただ見ているのではなく、「自分もやってみよう」「あそこに行こう」と挑戦してみた方が人生は何倍も楽しくなります。
私は“Ｇrow（成長）”や“Rise（昇る）”といった言葉が好きで、社名にもしていますが、常に「成長し続けること」「昇り続けること」を意識しながらやっていけば、必ず何らかの形になると思っています。

不動産業に関しては、下地が既にあったから成長スピードは早かったと思います。けれども、ゼロから始めたアパレル業も飲食業も形にすることができています。
飲食業に至っては、「近くのテナントが空いたから」という理由でノリで始めたようなもので、全くの未経験でした。
とはいえ、やるからにはすべて本気。命がけでやって結果を出してきました。

私は「やりたい」と思ったことは全部やりたいし、失敗から学べることもたくさんあると思うので、まずはやってみます。
特に、私の携わっている業種は「衣・食・住」で、生活の延長上にあるので、その意味では感性や感覚で誰でも始められる取っ付きやすい分野です。
それなのに、「やりたくてもやらない」のは逃げているだけだと思うからです。

ひとつ、私がまわりの人たちよりも恵まれていたことといえば、親の背景が少しだけ大きかったかもしれません。
そんな背景があった分、近道を通って事業を大きくしてこれましたが、他の誰かと一緒にやっていくことでこのスピード感も共有できます。

私と関わることで、相手の成長スピードが速まるような、そんなWin-Winの関係を築いていけたら良いなと思っています。
ただ単にお金が欲しいと思っているなら、不動産オーナー業で家賃をもらっているだけの方がラクだと思います。
でも、自分一人だけが成功して、お金を稼いだところで何も楽しくないし、みんなで共に栄える方が絶対に面白いと思っているので、こうして色々な事業を展開しています。
とにかく楽しくないと嫌なので、ワイワイガチャガチャしながら、みんなで成功していけたらと思っています。